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どうしてこうなってしまったのだろうかと、いつも後悔している。だが、事件というものは突然起こるもので、それが人生の転機だとは誰が想像できただろうか。
「おい祐樹!」
喋り掛けて来たのは東堂進だった。
それなり学力の高校に入りもうすぐ一ヶ月、順風満帆とまではいかないが、とりあえずなんの代わり映えもしない平凡な日常生活を、普通に送っていた頃だ。
「なんだよ……」
俺、瀬良祐樹は虚ろな眼をなんとか開けて応えた。只今は読者の時間というゆとり教育万歳の授業中であり、勿論本なんて生まれてこの方十冊読んだかどうかも解らない俺は、図書室で盛大に居眠りをしていたのだ。
前に立つそれなりイケメンスポーツ万能男は、俺の顔を見ながら爛々と輝いた眼差しを送っていた。
「とうとう見つけたぞ……」
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