七転八倒

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-与えられるべきもの- 例えばそれが なんの前触れもなく ただ突然に目の前にきたら 僕らは迷う事なく 手を伸ばすだろう なぜなら僕らは それを知らないから もしそれを目の前にして 手を伸ばさずにいられるのなら どれほど 満たされているのだろう その人は どれほどのものを失い どれほどの苦難を経て どれほどの涙を流したのだろう 僕らはやっぱり手を伸ばす もしそれが 手の届く位置にあるのなら たくさんを失い それでも歩む勇気などないから それほどにまで 僕らは強くできていないから 失う事を恐れない事を 勇気と呼べるかはわからないが
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