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「さぁて!俺が一番好きな時間がやって来ました!!ほらほら、お前達も早く用意しろよ?」
「あ゙~うるさいっ!昼御飯は逃げたりしないわよっ!!」
昼休み。
騒めく教室に負けないぐらいの声を張り上げ、美月を急かす少年がいた。
大声で捲し立てる人物に、美月は憤りの声を上げる。
そして、その後ろに立つ少年にキッと目を向けた。
「暁も陽哉を止めてよね!」
「無理。それに、そんな事に労力を使いたくない」
キッパリと言われ、美月はガクリと肩を落とした。
「それぐらいの労力、使って下さい……」
この冷静に言葉を紡ぐ少年は上條 暁(カミジョウ アキ)。
艶やかで指通りのよさそうな黒髪の、優等生という名の相応しい成績優秀な美少年。
シルバーの縁の眼鏡が、彼の真面目さを際立たせている。
暁とは対照的に、未だ騒ぎ続けている人物は東 陽哉(アズマ ハルヤ)。
明るい茶色い髪の陽気な性格の少年で、クラスの中心的存在でもある。
成績はお世辞にも良いとは言えないが、運動神経だけはかなりいい。
因みに、この二人はあたしのよく一緒にいるメンバーの一員でもある。
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