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俺は唖然とした、頭が真っ白ですよ。
そりゃあいきなり目の前……と言ってもテレビの中ですが、貞子的な奴が頭にコブを出しながらうずくまっているのですから。
だがしかし女性には紳士な俺の性分か、自然と出てきた言葉が
「どういたしましたお嬢さん?」
だ!おかしいだろう?
さっかまでガクブルしてた男のセリフではないな!
「頭イタい……」
ほほう……痛みはあるのですか、しかし可愛い声でしたね。
さらに俺は、ずっと頭を抱えながらうずくまる貞子(仮名)に恐る恐る聞いてみることにした。
「もしかして此方に来るんでしょうか?」
そして貞子(仮名)が此方を見つめて首を横に小さくフルフルと振り、そして一言。
「出れない……」
頭を抱えながら涙目で此方をみてくる貞子。
やべ……一瞬貞子(仮名)の予想以上の可愛さにちょっとドキュンと来ちゃったよ。
しかしまぁ……なんだ。
「死ななくて良かった……」
俺は苦笑いしかできなかった。
めちゃくちゃ苦笑いだった。
どうやら出れなくてテレビの画面に頭を打ったようだ。
え?出れないとかあんの?
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