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その後、何度かそちら(画面の中側)から頭突きをするも出られないようだった。
そしてしばし考えた後に、諦めがついたのか、貞子(仮名)はいきなりキリッとした目つきで睨んできた。
いやいきなりキリッとされても……
俺はまた苦笑いだった。
そして貞子(K)の小さな口から放たれた言葉。
「また、来ます!」
「いやもう、こないで下さい」
俺は居合い切りの如くキッパリすっぱり断った、速攻断ち切った。
ええ断ったとも!ちょっと可愛くて勿体ないとか思ってないんだからね!
「すいませんでした、きっともう来ません」
それを聞いた貞子()は涙目で言いながら井戸の中へとフラフラ帰っていったのである。
井戸までの途中二三回ほど石に躓いて「あぶぶ!」とかいいながら転んでいたのが少し心配になった。
「結局なんだったんだ……」
まぁ何はともあれ俺は助かったらしい!
俺の平和と命は守られたのだ!
「さて……もう、寝よう、多分これは夢。」
俺は一息つくと、テレビの電源を切り、何事もなかったかのよう寝ることにした、ビデオはいれたままにしながら……
これが俺と貞子(もう面倒)の最初の出会いであった……
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