呪い1

5/5

45人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
その後、何度かそちら(画面の中側)から頭突きをするも出られないようだった。 そしてしばし考えた後に、諦めがついたのか、貞子(仮名)はいきなりキリッとした目つきで睨んできた。 いやいきなりキリッとされても…… 俺はまた苦笑いだった。 そして貞子(K)の小さな口から放たれた言葉。 「また、来ます!」 「いやもう、こないで下さい」 俺は居合い切りの如くキッパリすっぱり断った、速攻断ち切った。 ええ断ったとも!ちょっと可愛くて勿体ないとか思ってないんだからね! 「すいませんでした、きっともう来ません」 それを聞いた貞子()は涙目で言いながら井戸の中へとフラフラ帰っていったのである。 井戸までの途中二三回ほど石に躓いて「あぶぶ!」とかいいながら転んでいたのが少し心配になった。 「結局なんだったんだ……」 まぁ何はともあれ俺は助かったらしい! 俺の平和と命は守られたのだ! 「さて……もう、寝よう、多分これは夢。」 俺は一息つくと、テレビの電源を切り、何事もなかったかのよう寝ることにした、ビデオはいれたままにしながら…… これが俺と貞子(もう面倒)の最初の出会いであった……
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

45人が本棚に入れています
本棚に追加