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「……ん」
首の痛みと、ダルさに私は目を覚ました。
重い瞼を無理やりこじ開ければ、あまり馴染みのない世界。
そうだ、私真田の家に来たんだった。
混沌とする意識は、どんどん靄が晴れるように覚醒し、私に気付かせる。
私、寝てた……?
背中には私が真田にかけた毛布。
ずり落ちそうになって、慌てて顔を上げ、それを握った。
「起きたか」
心地いい低音の声に、視線をやれば、真田本人。
私の前の席に座り、頬杖をついていた。
「ごめんなさい!寝てしまってた!」
「いや、俺も寝てたからな」
「ご飯すぐしますね!」
真田は、頭を少し掻くと、短い返事をした。
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