面白いやつ

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筋肉の収縮で体が、ピクッとなった反動で、俺は目を覚ました。 見ていたニュースが、やかましいバラエティーに変わっていた。 まだまだ眠たい眼を擦る。そして、気付いたのが肩に温もり。 毛布か……。 ずり落ちて、もはや無意味となったそれを手に取る。 どうやら、かけてくれたらしいな。 周りを見渡すと、テーブルに伏せ、健やかに眠る努杜がいた。 俺らしくもなく、足音を忍ばせ、ゆっくり近づくと、毛布をかけてやった。 だって、風邪引かれたら飯作る奴がいねぇしな……。 いつもと違う自分の変化に、言い訳をする。 そんな時だった。 「ん……」 こいつは、うっすら目を開けた。 「……悪い、起こしたか?」 詫びてみたが返答なし。変わりに何故か、微笑まれた。なんとも可愛らしい、笑顔で。 その瞬間、自分でも驚いた事にキスをしていた。慌てて、顔を離せど起きる気配はない。 心臓が、気味の悪い程脈を打つ。慣れすぎている筈のキスも、どこか初々しかった。 ……っておい、ちょっと待て。こいつ高校生だよな……? 「……俺って、まさかロリコン?」  
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