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それはある休日の事。
家事は一通り終え、私がのんびりしている時に電話がかかってきた。
「……誰だよ。私がのんびりしてるのに……」
なんて、自分勝手な事を口にしながら、部屋の中で鳴り続ける電話を取るため、重い腰を上げた。
「はい、もしもし」
「あぁ、俺だ」
「……私の知り合いに俺さんはいませんが」
先に名乗る!これは常識でしょ?私は電話してきた主に、それを伝える。
小さな笑い声の後、その主は咳払いしてから、もう一度名乗った。
「融通のきかない奴だな。真田だ」
「はい、真田さん。どうかした?」
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