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いやいや、待てよ。部屋に荒らされた形跡はないし。もしや、生き別れたお兄ちゃんとか?迎えに来たよ、雛!みたいな?……んな、アホな。私いつから昼ドラのヒロインポジションよ。
それとも保険会社の人?だったら無断で入らないか。
よし、これは確かめるしかない。百聞は一見にしかず!あ、使い方間違った。まぁいいや。
「ちょっとぉ!!」
私は意を決して腰に手を当て、その泥棒に声を掛けた。いざとなったら鞄で相手を殴って逃げようと、スクールバックは力強く握った。
だけど泥棒はゆっくりと、私を見た。ここまで優雅な振り向き方ってあるんだぁ~
じゃなくって!
わぉ、イケメン泥棒ー
じゃなくって!!しっかり!私!
「何してるんですか!?」
てかこの人、うちのマグカップでコーヒーまで飲んでるし!!
「お前を待ってた」
「はっ?何で?!」
「何でって、お前と同居するためだ」
初めて聞いた目の前の男の人の声は低く色っぽくて、高校生の私には聞いた事なかった。
でもそれ所じゃない……。……いま、何つった??
私と同居??!
「まさかっ!!」
「おっ、かんがいいな。そうだ、お前の両親から頼まれたんだ」
同居人って……
「男ォォォォ???!」
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