真田社長

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気合いを入れて、顔を上げれば、時計と目があった。 あ、もう1時近い……。 そういえば、お腹空いたな。緊張や好奇心などで抑えられていた欲求が、気付く事によって増してきた。 あ、真田のあの顔はお腹減ってる顔だ。 よぉし!いっちょ、やったろー! 「真田さん、ここキッチンってあります?」 「ん?あぁ、そこの突き当たりだ」 指をさされた先に、視線をめぐらせると、家?!ってぐらい立派なキッチン。 ここ、会社だよね……?なんでこんなのが……?いや、この人考える事ちょっとズレてるもんね。このくらいは普通なのか? と思えてしまう私は、少々真田に毒されていると思う。 「……真田さんそろそろお腹空いてない?」 「あぁ、そーだな……。腹減ったな」 よし来た! 私の予感的中だ! 「もしよろしければ、皆さんの分も作ります!」 「おっ、まじ?社長のお気に入りが食べれるんだ!」 張り切って手を挙げれば、初見さんが反応してくれた。  
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