真田社長

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まぁ、最後のは無しとして、やけに説得力があるのは確かだった。 男として恥ずべき事であるからな。 「それに希は「うさみ」 うさみが言いかけたのを、健吾が止めた。うさみはハっとしたように、口をおさえると咳払いをしてから、再び口を開いた。 「と、とにかく、ちゃっちゃとくっついて下さいな。社長が独り身で寂しいから残業が増えるんです。迷惑なんです、色々」 「はいはい。それはそうかもな」 ひらりと片手を上げ、うさみから離れた。 「あんのクソ男……。言うこと絶対聞いてないだろ。……ちきしょう、いっぺん死んじまえ」 とうさみが呟いたのはもちろん、この新様特製耳に入ってきた。 この神様から愛されすぎて完璧すぎの俺を「クソ男」だと? 残業だな。 あいつに残業押し付けてやる。 俺はうさみに課せてやる仕事で1番めんどくさいものを頭で考えながら、キッチンへ向かった。  
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