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恐れていた満月の夜…
カイトは…
カイトじゃなくなっていた。
鋭く尖った爪に
紅い瞳…
優しかったあの声は
地響きを起こすように低い……
離れたくない。
離れたくない!!!!
離れたくないよ、カイト!!
「行かないで、カイト!!!」
涙は後悔を語る。
決まっていたんだ。
こうなることが…
私を助けたあの時から…
私を庇ったことによってつけられたあの傷…
浸食するようにカイトの体を支配し
同じ魔獣へとなり果てた…
こうなると…
決まってたんだ。
会ったあの時から………
ごめんね、カイト
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