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振り下ろされた大きな腕
鋭い爪が月明かりで光って見える。
死んだ…
そう思い目を頑なに瞑ると
温かな液体が肌に張り付いた。
「大丈夫かい?君?」
一人の男が楯となり
私を庇った。
私は小さく頷くと
男はよかった、と小さく呟き
魔族に向けて刃を向けた。
一瞬で魔族を見事に殺した男は
力尽きたように地面へと倒れる。
「ごめんなさい、大丈夫ですか?!」
震える足で男に近寄ると胸に大きな傷…
力なき私は涙を流し
持てる知識をフルに使い治療をした。
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