プロローグ

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プロローグ

「ずっと、逢いたかった…っ! 君に―……」 瞳に大粒の涙を浮かべた僕は 目の前にいる君に手を伸ばして、 ゆっくりと頬を撫でる。 ――君の存在を確かめるように。 すると君は その手に自分のそれを重ねて ふわりと笑みを浮かべてみせた。 「…言っただろう? 俺はお前の傍にいると。 決して離れたりしないと……」 そう口にし 僕の手の甲に口付けをおとす。 そしてそのまま 僕の身体を掻っさらう。 優しい風が僕たちを包む。 温かくて、心地よくて、 安心できる――― そんな風が。 やがて君はゆっくりと顔をあげ 僕を見据える。 ―――ドキンッ その瞬間 僕の胸は高鳴った。 「俺と…… 共に生きてくれますか…?」 僕に手を差し伸べ 優しい口調で問いかける君。 僕の答えは もうずっと前から決まっていた。 「―――はい」
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