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すると、こちらに気付いたオッサンはパイプ椅子から脱出し、怒りの表情をこちらに向けてきた。
「あ゛ん!?なんだテメェら!?」
いやオッサン…それはこっちのセリフなんだか………。
つーかこのオッサン、どっかで見たような………。
「もしかしてあんた………凶野(きょうの)か?」
その姫宮さんの言葉で俺はオッサンの正体を思いだした。
凶野………名前なんだっけ?まあいいや。こいつは今巷で話題の連続殺人犯だ。たしか殺した人数は5人以上だとかテレビで言ってたな………。
つーかなんでそんな凶悪犯がこんな所にいて、パイプ椅子に埋もれてるんだよ!?
そう思っているうちに、姫宮さんの言葉を聞たオッサンはいきなり喋りだした。
「ハッハッハァ!その通り!俺が巷で有名な凶野様だぁ!!」
そしてオッサン―凶野は高らかに笑いだした。
…………とりあえず今の発言を思いっ切りスルーしつつ、俺は敢えて一つの質問をした。
「で、なんでパイプ椅子に埋もれてんだよオッサン。」
ヒュ~~………。
絶対に今、気まずい空気流れたよな?
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