第1話 怪しいと分かっていても見たくなるのが人の性(サガ)

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「あ゛ん!?暗くて周りが見えなくてパイプ椅子の山につまずいたんだよ!わりぃか!」 いきなり逆ギレしつつしっかり質問に応じる凶野。なんだこいつ…………。 え、凶野がここに隠れていた理由を聞かないのかって?どーせ警察から逃げようとして、この病院に逃げ込んだんだろうよ。 「見られちゃあしょうがねぇな。テメェらには死んでもらうぜ!」 そう言って凶野が取り出したのは………拳銃だった。 一瞬、姫宮さんの顔が強張る。………もちろん俺も。 「余計な真似はするなよ。とりあえず手を上げろ。」 凶野はこちらに拳銃を向け、そう言った。 この状況…………。普通の人間なら、冷静な判断ができず、されるがままだろう。 そう、「普通」なら………。 悪いけど………… 俺は「普通」じゃねぇんだよぉぉぉぉぉぉぉ!!
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