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俺は凶野の言葉を無視して、つかつかと前に出る。
「おい!!これは脅しじゃねぇんだぞ!!」
「じゃあやってみろよ。」
俺は凶野に言い放つ。
「ガキがぁ!」
叫びながら凶野が拳銃の引き金を引いた。
バン!
ガキン!
俺は咄嗟に、何故か……何でかは知らないが置いてあった食事用のトレイで弾丸を防いだ。
「んなっ!?」
驚いて呆然とする凶野。俺はその隙に一気に凶野との距離を詰める。
「教えといてやるよ、オッサン!俺が銃突き付けられた回数はなぁ!」
俺はトレイを振り上げ、凶野の脳天めがけて………
「34回だバカヤロー!!」
思いっ切り叩き付けた。
グシャッ!
「ふ~、やれやれ。」
俺の改心の………いや会心の一撃を食らい、凶野は完全にのびていた。
「お前、どんな人生送ってるんだよ………。」
凶野を荒縄で縛りながら、姫宮さんは言った。
「今までに99回死にかける人生ですよ。」
俺は苦笑しながらそう言った。
………つーかどっから出したんだよ、その縄……。
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