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「お前・・・・・・殺したのか?」
勇気を出して聞いてみた。
震えながら決して大きな声では無かったがその短い言葉には怒りが込められている。
男からの返事はすぐに返ってくる。
「僕だけど僕では無いよ。」
男は俺とは対象的にこの空間に響き渡るように声を出している。
男の迷いも無いその返事は俺には到底理解出来ないものだった。
「解るように言えよ・・・・・・」
俺はこの暗闇に慣れたのか、死体や死骸を見ないで暗闇の男だけをじっと見ているだからか解らないが段々この状況に慣れ始めていた。
それでもまだ俺の出す声には恐怖から来る震えが混じっていた。
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