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「待てよ、話は終わってないぞ!」
いくら声を出してもこの暗闇は黒一色へと徐々に変わっていく。
唯一エリエルの足元が見えていたが、それさえも黒に飲まれてしまった時、
「・・・・・・1つ良いかな?」
エリエルの落ち着いた声が響いた。
「何だ?」
俺はまだエリエルに聞きたい焦りからか、黒一色に飲まれる恐怖からか高らかに声を出した。
「どうして僕と融合する事を決めてくれたの?
見ず知らずの僕を・・・・・・」
エリエルの声は小さかった。
「こんな歳で死ぬなんて嫌なんだよ。
死ぬんだったら異世界でも良いから生きていたいんだ。
それに・・・・・・
エリエルを放っておけなかった。
可哀相とかじゃないんだ。
なんか・・・・・・・・・・・・
理屈とかじゃないけど・・・・・・
ただ助けたかった。」
エリエルは何を思ったか解らないけど数秒声を出さなかった。
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