第二章 死に逝く者と生き延びる者

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「待てよ、話は終わってないぞ!」 いくら声を出してもこの暗闇は黒一色へと徐々に変わっていく。 唯一エリエルの足元が見えていたが、それさえも黒に飲まれてしまった時、 「・・・・・・1つ良いかな?」 エリエルの落ち着いた声が響いた。 「何だ?」 俺はまだエリエルに聞きたい焦りからか、黒一色に飲まれる恐怖からか高らかに声を出した。 「どうして僕と融合する事を決めてくれたの? 見ず知らずの僕を・・・・・・」 エリエルの声は小さかった。 「こんな歳で死ぬなんて嫌なんだよ。 死ぬんだったら異世界でも良いから生きていたいんだ。 それに・・・・・・ エリエルを放っておけなかった。 可哀相とかじゃないんだ。 なんか・・・・・・・・・・・・ 理屈とかじゃないけど・・・・・・ ただ助けたかった。」 エリエルは何を思ったか解らないけど数秒声を出さなかった。
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