第二章 死に逝く者と生き延びる者

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黒が周りの死体を飲み込み俺の足元まで差し掛かった時、エリエルは話しかける。 黒に飲み込まれた俺の足は動かないだけで痛みは無い。 「そうか・・・・・・ 大事な事を言っておくね・・・・・・ これから送る人生は僕の人生でもあり奨の人生でもある。 だから君の好きな様に生きてくれ。 僕は奨の力となって奨を支える・・・・・・」 「エリエル!」 [シュゥゥゥ・・・・・・] エリエルの声が聞こえなくなり大声でエリエルの名前を叫んだ。 でもエリエルは返してはくれなく、黒一色が俺の体を飲み込み一方だった。 遂に頭以外飲み込まれ身動きも出来なくなった。 「おい・・・・・・ エリ・・・・・・」 首、口、鼻、目の順に飲み込み言葉も話せない目も見えなくなり、さっきの自分に戻った気分だ。 そして全て黒に飲み込まれた俺は意識を失った。
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