第一章 異世界を変える男、死亡!

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帰る支度をして帰りのホームルームが始まる。 担任の先生が明日の教科や掃除当番を言っている。 今日の俺は掃除当番ではなかったためすぐに帰れる権利を掴んだ。 帰りのホームルームも終わり教室を出て階段を下りて外靴に履き換えて歩いて家まで帰ろうとしたが、教室を出た時その予定は180度狂った。 「奨、ちょっと待って!」 声を聞いた瞬間にもう誰か解っていたが、念のために面倒臭い顔をしながら後ろを振り返ると予想通り桃が立っていた。 よく見ると桃の気前の明るさは欠けていて何かもじもじ言おうか言わないか非常にじれったい行動をしていた。 【多分頼み事だな。】 ひそかに思いながらも桃が勇気を振り絞った様子で言う。 「あのさ・・・・・・今日暇でしょ? 学校の近くに新しいパン屋が開店したから一緒に行かない?」 【やっぱり・・・・・・ 桃が変な時はたいてい俺に頼み事をするんだよな・・・・・・】 俺の予想は的中した。
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