因縁

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「そうだな伊吹。 ディフェンス練習・・・ しといて良かったわ。」 ━━━━━ バシ!! ━━━━━ その声の主、 スティールした男は 酒伊その人であった。 「いつの間にお前───!!」 須田の呆気にとられた表情が すぐに焦ったものに変わると、 酒伊を真っ先に追いかける。 ここで横目にタイマーを見ると、 ━━━━━━━  0:04 ━━━━━━━ (レイアップを決めれるか?・・ いや、行くしかねぇんだ。 走れ───俺の足よ。 駈けろ──俺のボールよ。) 酒伊のスピードが ぐんぐんと上がると思えば、 最高速に達した時、 必死に追いかけていた須田と 距離が縮まらない。 (こ、このスピードは───) 酒伊の超人的なスピードは 普通に走る者より 遥かに早かった。 だが、須田も 最後に意地がある。 (ならばこの才─── どこまでか見届けよう。) ━━━━━━ バチッ!!! ピィィィィ!!! ━━━━━━
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