dear friend

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「まさかおまえが一番に結婚するなんてなぁ」 「奥さん知ってんの?お前のオイタの数々」 両サイドの2人に小突かれながら、真ん中にいる徹也は幸せそうに笑っていた。 目の前に座っていた私も、周りのみんなと一緒に笑う。 「まさか全員集まってくれるとは思わんかった!みんなありがとな、俺幸せになります!」 おどけた徹也の言葉とともに笑い声が起こり、みんながビールを高々とあげて乾杯した。 高校からの地元友達の7人は、とにかく仲が良くて、バカばっかりやっていた。 初めは、徹也のアホ4人の男グループの1人と、私の女グループの子が付き合い始めたのがきっかけで、何となく一緒につるむようになって、気がついたら集まるときはいつもこのメンバーになっていた。 バーベキューをしたり、花火に海に、スノボに温泉、旅行はもちろん、飲んだくれたり、人にはちょっといえないことも、とりあえず集まっては遊びまくった。 大学生になっても、社会人になっても、全員ではなくても、都合のつく限りは集まって遊んだ。 徹也はその中心で。 みんな徹也が大好きで。 徹也がいたから、みんな集まる。 きっとそうだったんだと思う。 私もその一人だったから。。
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