泣きっ面に鼻水

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洗濯機に洗剤を入れ、私はスタートボタンを押した。 その場で自分が着ているキャミソールとパンツを脱ぐと、回り始めた洗濯機に突っ込んですっぽんぽんになった。 俊二のシャツと、私のキャミソールが絡み合って水の渦の中へ消えていく。 「いらないから捨てて良い」 俊二は昨日そう言ったけれど、人のものを捨てるのはなんだか不快だったので、取りあえず洗濯して返すことにした。 今日は会社が休みだって知っていたに違いない。 俊二は何時も抜かりなかった。 デートコースも、食事の場所も、誕生日のサプライズだって、俊二は完璧にエスコートしてくれた。 別れるときだって抜かりなく、俊二は最後まで完璧だった。 結婚するならこの人だって、私は俊二に必死に合わせて良い女を演じてた。 ブラジャーを着けてパンツをはいて、私は俊二が好きだと言ったシルクのキャミソールを着てから、今日の服装を考える。 考えながら下着姿のままキッチンに向かった。 下着姿でうろつくなんて、俊二が居たら絶対しないだろう。
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