泣きっ面に鼻水

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珈琲を煎れると私はソファーに横になった。 せっかくの休みだし、どこか行こう。 最近買った雑誌に確か新しいカフェの紹介が載っていたはず。 ペラペラと雑誌をめくりつつ、時計をみると、11時を回っていた。 なにも変わらない、何時もの休日。 俊二は土日が休みなので、今日も仕事に行っているはずだし、次いつ会えるかなんて付き合ってたときすら分からなかったんだから。 「何も変わらない」 私は言い聞かせるように呟くと、冷め始めた珈琲を一気に飲み干し立ち上がる。 お腹がぐぅと文句を言ったので、私は初めてお腹が減っていることに気がついた。 「お昼は外で食べよっかぁー」 一人暮らしに独り言は付きもだろう。
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