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最後に一番大きな雷とともに降りてきた龍は
背中に意外な人を乗せていた
「月の君!」
一瞬フラッシュバックした画像を脳内ワイパーで急いで消した
「内平の姫」
「は…はい!」
「よくやっただが…まだ力が足りぬ」
うっ そのとおり です
-だがお前には一族から残された遺品があるだろう-
「正式に術を持って彼らの主になるがよい」
でも…
「あたしは…彼らを僕としてしばりなくないです」
「同意の上だろ」
そばに座った朔が耳を揺らした
「ならばきっと主従の中でも強い絆となる」
月の君が笑む
-式は守るべき主がなければ力を出し切れぬ-
龍神も優しい目でみている
「彩音様…お願いいたします」
桜妃がぼろぼろの体で言った
力を出し切れればこんなこともないのかもしれない
「桜妃…沙羅…煌牙」
名を呼べば膝をつく式たち
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