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我が子 -香奈恵- 彩音を引き取り育てると決まったとき… 私はすごく嬉しくて 絶対にこの子供を守ると誓った それは自分の子供が彩音ぐらいで亡くなったから 重ねていたのかもしれないけど 彩音は本当に聞き分けのいい優しい子で あたしたち夫婦にとっては逆にそれが悩みになるくらいだった 「本当の家にすみたいの」 高校生になった彩音が初めて言ったわがまま 叶えてやりたい気持ちと危険なところへ送るようなものだという不安が頭の中でぐるぐる回った 1年かけて説得されて、条件付きで許した その結果が目の前にあった あたしたちに反対されそうだから不安そうな顔してるけど… 今の彩音には今までになく強い意志がみえる 少し悲しいような気もしたけど彼女の在るべき場所はここなのだろうと思った 「彩音を頼みますよ」 「命にかえても御守りいたします」 後ろに並んだ人たちは深く頭をたれた 私の役目が「見守る」に変わった瞬間だった
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