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手甲鉤をつけた煌牙が飛びかかった 禍々しい剣が鉤爪を弾き返す 「煌牙どいて!」 「臨兵闘者皆陣列在前」 刀印から生まれる刃と 朔が放った青い気の玉が合わさってとんだ が禍々しい剣がそれを切り裂く 「オン・コロコロ・センダリ・マトウギ・ソワカ」 触地印を結んでよんだ土の精もくだかれた やばいかも ひゅっと風をきって睦皇とあたしの間になにかが入った 「刀?」 少しの神気を放つそれは抜いてくれと言わんばかりに震えた つかんで鞘から少しぬきそのまま剣を受けた ギリギリと刃が音を立てる うぅ…おしまける! 煌牙の手甲鉤が睦皇の脇腹を刺す 「覚えておけ」 お決まりの文句が聞こえ 赤い髪と深紅の瞳がみえたかとおもえば突然睦皇が消えた 「影か」 朔が舌打ちする 「内平殿」 後ろから焦った少年の声がする しまった 「いまいきます!」
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