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涙の訳 -桜妃ー
「頼む!桜妃!子供達を」
主の命をうけ戻ったときにはもう手遅れでした
主の子供達を見つければ
末の妹をかばって若君二人はすでに絶命
姉は妹を最後の力でだきあげ…
泣き叫ぶ彩音様を受け止めれば安心したかのように微笑み
めを閉じられました
彩音様は主が信頼していた巫女の助言で術とは縁遠い者へ養育を依頼することになりました
創始者の強い呪により私は他の式とは違いずっと一族に仕えてきました
彩音様は仕えるべき最後の主
高校とやらに入り周りを何とか説得し彩音様は屋敷に戻ってくださいました
屋敷を保ってきたかいはありましたがもちろん彩音様は私が見えない
突然現れた尊い神獣 (眠っているところ少々無礼なことをしてしまったのですが)に
付いて来いと言われるままに行けば彩音様が…私を見ていました
もう呼ばれることもないと思っていた名を呼ばれこの10年の思いが頬をつたいました
私は式
桜妃の名が桜を縛り式となす
今新たに我が仕えるべき主
彩音様に忠誠を誓う
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