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猫又もとい三太のしっぽが機嫌良さげに揺れる
丸太で作られた段を降りていくと滝がみえた
滝の裏には穴があるのか滝を落ちる水に見え隠れするが丈夫そうな祠が建てられているのがわかる
「大きい滝だね…」
「父上」
-沙羅か-
姿はないが声は頭に響いた
「お久しゅうございますな」
-お前が内平を出るとは…主はどうした-
「こちらに」
沙羅があたしを振り返った
-確かに内平の気だが…-
響く声は考えるようにおし黙った
すると
足下奥深くで波打つような振動
「彩音…少しさがれ」
朔が袴の裾をくわえ引っ張った
なんで?
引っ張られるままさがれば
こするような音と振動
水が波打つ音もする
なに?なに?
朔も沙羅も猫までも平然としているのに一人焦る
ザバー
突然滝壷から波が起きてふちからあふれた
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