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父 -沙羅-
驚いた
まさかここまで弱っていようとは
境内にはいった時から記憶にあるものより目に見えて寂れているし
満ちた神気は薄い
挙げ句の果てに、怨霊に結界を破られた
-沙羅…役目をわすれたか-
父の声にハッとした
おぉおおおぉおお
寄り集まった霊たちは大きなドクロの形をして
目標をみつけかたかたと笑った
真っすぐに目指すのは老いた龍
『睦皇様の命により』
何重にも重なった声で叫ぶと
ドクロは龍にむかっていく
私は…主を守らなくては
使い慣れた矛を呼び出し主の元へ
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