ほうれん草

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特殊 -瑠藍- 「瑠藍!」 またきた 「こんどはなんだばか」 「俺の名前ばかじゃない」 ムッとしてにらまれた まぁ俺も甘いな 「なんだよ…錫零(せきれい)」 今度は嬉しそうに笑った こいつは俺と同じ 皆とは違う容貌で生まれたがために皆に忌み嫌われ… 生まれて数日で舟から落とされるところだった 錫零は俺が拾った 名をくれるように月の君に頼んだら 「瑠藍はどう思う?」 ときかれ静かな雨を降らす雲の色だと答えた 普通の物より少し暗い色の額の玉を錫色と表し静かな雨の降る様…零 忌み嫌われる環境もあってかこいつはとにかく俺になついた
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