4人が本棚に入れています
本棚に追加
/137ページ
「俺は兎ではないっ!!!」
兎が叫んだ
風がおきて障子がガタガタゆれる
「よくみろっ!!!」
言われて初めてよくみてみた
怒りで逆立った毛並みは別にして…耳は長く…目はキレイな青。額には石!?宝石みたい
決定的な違いは牙がのぞいているのと長いしっぽとものすごい長い爪
サイズも兎より明らかに大きい
…でも、…じゃあ何なんだ?
「俺は玉兎。月の神に仕える神獣。兎と一緒にするな」
「そ、…それはそれは」
普通知らないよ
ツッコミを押さえる
「失礼しました…」
ふんと踵を返すがやはり痛いのか長く歩けない
「おなか空きません?」
「…」
ふいっと顔をそむけられた
シカトか…いーもんねぇ
「なにか食べれるものは?」
といいつつ台所へ
あ…ついてきた
「お前敬う気ないな?」
「ん~…まぁ」
だって弱ってる動物にしかみえないし
足を引きずるうさぎ、…痛そう
「失礼」
抱き上げると少し抵抗があったのか足をバタバタする。
「痛いんでしょ?じっとしてて…」
強く言うとあきらめたのか動かなくなる、…
ていうかこいつ手触りがめっちゃいい!
でも撫でるとまた怒りそうだよね
今日は…と
卵が目に入った
玉兎はなにたべるんだろ
「それは…なんだ」
長い爪で器用に指差す
最初のコメントを投稿しよう!