接触

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桜の木下に 日本屈指の力をほこった あやかしたちの主が いまは眠っている その封印の前にたつ者が一人 「くやしかろう…自由になりたいであろう」 中性的な顔立ち 口に不敵な笑みを浮かべたその者は桜の木に手をかざした -だれだ- 「おまえを自由にしてやる…我にしたがえ」 次の瞬間青々としげった葉が枯れ 嫌だとでもいうように桜の木がゆれギシギシと泣いた
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