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石段を登りきると険しい顔の沙羅と桜妃がいた
「あれっ桜妃お留守番じゃ」
あたしの言葉は黙殺され皆が石段を凝視する朔が身構えて呟く
「睦皇だ」
「なんたることあれの封を解いたのは睦皇!」
えっ?あれってなに?
獣の声が境内に響いた
-何の騒ぎだ-
龍神様の声に沙羅が焦る
「父上今でてはなりません」
不機嫌そうに深くで振動がした
「はじめましてかな?」
お坊さんのような格好で笠をかぶり顔はよくみえない
「あれが睦皇」
よくみればそばに控える者
人型はとっているが明らかに人ではない
「やはり!」
桜妃が反応した沙羅は矛を握りしめている
「知ってるの?」
「ぁぁ…私は役に立たんかもしれない」
「さあゆけ」
睦皇が命じると獣はグルグル鳴いて
朔に狙いをさだめた
あたしにはそれが苦しげに見えた
身構える朔
何秒かなのにそれは緊迫して数時間にかんじた
にらみ合っていた朔とアヤカシがぶつかる
が体の大きさが違いすぎるアヤカシが朔を弾き飛ばした
「戦えずとも壁になることはできまする」
桜妃があたしの前に立ちはだかった
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