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なんてことだ
どうしてこんなことに…
木ノ葉百貨店方面で、煙が上がっていた。
何だ?と思って行ってみると、家屋や建物は崩壊、至る所がぐしゃぐしゃだった。
「大丈夫ですか!?」
辺りを見回すと、同じ木ノ葉の忍が倒れていた。
「う…」
どうやら、肋骨を折っているようだ。
これは、早く病院に運び、五代目に報告しなければ―――そう思った時だった。
「!」
後ろに気配が現れたので振り返ってみると、オレンジの髪に雨隠れの額当てに横一直線の傷が入った黒マントの男が立っていた。
〈雨隠れの抜け忍か…?〉
「九尾の人柱力の居場所を吐け。でなければ殺す」
男は黒刀を袖から出し始め、イルカを脅す。
〈なぜこいつが九尾のことを…?…そうか、こいつが…“暁”…〉
「さあ言え。」
言えるわけがない。
里に関わる情報を易々と話す奴が何処にいるというんだ。
しかも大事な元生徒、ナルトを狙っている奴だ。
どんな脅しや拷問に遭っても話すわけがない。
「お前のような奴に何も話すつもりはない。」
イルカが決心して答えると、そうか、と言って男が刀を振りかざした。
刺さる…!と思ったその刹那、目の前には見慣れた姿があった。
「ハデに暴れて注意を引いて片や陰で捜索か…。」
「カカシさん!」
「そこの負傷者を連れて引いて下さい。ま、ここはオレに任せて。あなたに死なれちゃ、オレが困る。」
「カカシさん…。わ、分かりました!」
イルカは負傷した忍を担ぎ、避難する。
〈お願いします、カカシさん。俺も、カカシさんに死なれちゃ困りますっ…!!〉
終わり
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