千春くんと千春

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車が1台止まっているだけの駐車場。千春はそこに自転車を止め、あたしの手を引いて走った。 ふと気付くの。 あれ――‥? 千春、身長伸びた‥‥? ずっとチビだった千春の背中姿が大きく見える。 入学した時の身長が158センチだったのに‥ 今思えば同じくらいの身長だった。 166センチの身長を何ミリか超すくらいの高さ。 千春が男の子として成長していることに気がついた。なんか悔しい――‥。 本当に何ミリしかないのだけれど、目線が同じだなんて‥ だからこんなにも距離が近く思えるんだ。 「ココに連れて来たかったんだ」 千春がそう言った所を見た先は崖。だと思ったが、街全体を見渡せる丘にあたしたちはいた。 小さな灯りがいっぱいついていて、大通りにはたくさんの灯りが見えた。
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