2228人が本棚に入れています
本棚に追加
コンコンッ。
ドアをノックする音が部屋の中に響いた。
閉じていた瞼をゆっくりと開ける。
「あれ――‥あたし、いつの間にか寝てた?」
ベッドの上でそう呟いた。
そうだ、今日は千春と一緒に学校行くんだった!!
慌ててベッドから飛び起き、パジャマを脱いで制服に着替える。
「ちょっと待ってて!直ぐに着替えるから!」
スカートの丈を折りながらドアに向かって言った。
久しぶりの学校。
久しぶりの制服。
久しぶりの登校。
また‥千春と学校生活が送れるのだ。
髪の毛をとかしながらドアを勢いよく開け、「オッハヨー!千春!」と満面の笑みを浮かべて言った。
しかし、そこにいたのは千春ではなく、千春の妹、ひいなちゃんがいた。
雛璃ちゃんと同じ髪型のツインテール。
「おはようございます、茅紗お姉ちゃん」
「あ‥れ?間違っちゃった。
おはよ、ひいなちゃん。
どうかしたの?」
にんまりと笑いながらショートヘアの髪型を整える。
最初のコメントを投稿しよう!