愛していました。another.

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『もう、離れようか』 昨日の夜、やっと言えた言葉。 言う準備はずっと前からできていたのに、どれだけ抑えてもこの感情は水となってオレの体から溢れ出た。 ゴンは、そうだね、って言葉以外なにも言わなかった。 やっぱりお前は優しいよ。 「じゃあな」 「うん、またね」 「ばーか、“また”はねえの」 「あ、そっか」 ゴンが笑ってくれたから、つられて笑うことができた。 そのまま、元気でねって言って前を向いて進んだゴンの背を見て、もう泣いてもいいかな、なんて思いながら、車椅子のハンドルに手をかけた。 不意に僅かな風の音がして、ゴンのにおいにつつまれた。 ほんの一瞬、頬にゴンを感じた。 「ありがとう」 ばか、なんで。 それは、オレの言葉だよ。 ありがとう (ゴンに逢えて、幸せだった) fin. ────── 思い付いてから、机に向かって2作一気に書き上げました。 キルアさん、またゴン様でも庇ったんでしょうね。 ほんと、なんでうちのキルはいつも傷だらけなのか。 ですが、これこそキルアの本来の姿に思うのです←これが原因、 読んでくださった方、ありがとうございました。 (081019)
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