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着いた。そんなこんなで福島駅に着いてしまった!
そういえば10年ぶりくらいの帰省である。
改札にも駅前にもなんら思い出はないけれど、
「なんか懐かしい!」
と一応感激してみる
そしてそんな場合じゃないと気付く。
さて、どうしよう。
考えてもいい考えは浮かばない。
考えるの苦手だし。
とりあえず、勝実兄ちゃんか由利に会おう!!
三人で“アダゴ様”を見たんだ。
ん?なんで“アダゴ様”を見たのに天狗を見たって言ったんだろ??
まあ、いいや。
とりあえず駅から近そうなのは由利の通う高校。
本屋で地図を立ち読みし、由利の通ってる高校の場所を確認する。
由利は県でも指折りの「ヤンキー」校で名高い女子高に入学したと父さんから聞いていた。
勝実兄ちゃんが県一と名高い進学校に入学した。
という話はまるで自分の息子のように自慢していたくせに、
由利が県一のヤンキー校に入学した話は、
まるで伯父さんを馬鹿にしてるようなネタ話にしていた。
父さんと伯父さんは、そういう兄弟仲なのだ。
そのとき母さんがさすがに怒って何かと説教していた事を覚えている。
幼稚園に入るか入らないかのくらいまでしか知らないけど、
優等生風だった由利がヤンキーで名高い高校に
入ったというのは意外と言えば意外ではあるが…
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