3.君を待つ雨の午後

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あの日から、全視力喪失でまったく目が見えなくなってしまったけど、自然と後悔はしていない。 俺が勝手に飛び込んでこうなっただけなのに、お前は罪悪感でいっぱい。 今日も雨。確かあの日も。 雨は嫌いだ。 お前の足音もかき消してしまうから。 お前が今どんな表情なのかとか、空気でしか感じられなくなったのは正直痛い。 だけどほら。 もうお前は俺から離れられなくなった。 (本当は、わざと、だったのかも) (080830)
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