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今日も雨。このぶんだと明日も。
いつもの時間、いつもの場所。
頬を伝う雨を隠すように傘をさす。
君へ渡すための緑色した傘持って。
自分を通り過ぎる人たちが、馬鹿にして笑うけれど、それでも、雨は止みはしないから。
本当はわかっているんだけど。
この雨の冷たさに勝てるほど、オレは強くはなくて。
唇までたどり着いた雫は塩の味がした。
今日も雨。このぶんだと明日も、この先ずっとずっと。
「冷たい………。」
(仰いだ空が、オレを見て笑った。)
(080913)
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