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蓮見は軽快に笑いながら修二の肩を叩いた
「何暗い顔してんだよ!」
相沢も隣でニコニコ笑いながら頷いている
「ちょっと人間について考えてたんだよ」
修二は素直にそう答えた
蓮見はあからさまに嫌な顔をした
「うぇぇ、んなこと考えんなよー、朝からそういう暗いこと考えてっと幸せはやってこねえぞ?」
修二は溜め息をつき、苦笑した
「生憎そういう性格なんだよ」
ガタンゴトンという音と共に電車がホームへと入ってきた
プシューと音をたて、扉を開けてたくさんの人を吐き出し、たくさんの人を飲み込んだ
修二たちは四人掛けの椅子に座り、授業やら先生について話した
もっぱら会話は修二と担任の香先生の話になった
「で、日曜日の香先生とのデートはどうだったんだよ?」
蓮見が意地悪く笑いながら聞いてきた
修二は冷静に「何もねぇよ」とだけ言った
「んなわけねぇだろ!あの香先生とのデートだぞ?何もねぇとかありえねえよ」
蓮見は驚きなが足早に言う
「本当に何もねぇよ、ただ飯食って、映画見てかいさーん」
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