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色々と黒髪少女と話し合っているうちにメールで指定された時間が近付き、俺達三人はミーティングルームへ足を急がせた。
ミーティングルームに到着すると、既に他の隊員がおり、最後は俺達だったようだ。
「――時間になったので、これより"モミール基地捕虜奪還作戦"の打ち合わせを始めます」
不意に部屋の電気が消え、唯一の明かりのモニター前には小学生が立っていた。
モニターには基地と思われる建造物とその周辺の土地の写真があった。
「見て分かると思いますが、これが衛星から写し出された現在の"モミール基地"の写真です。
現在は戦闘際に出火した所等は鎮火していて、武器庫の爆発の心配はありません――」
小学生が色々と作戦の情報を流暢と話していたが、長々とした難しい用語を用いた説明で途中何を言っていたか忘れてしまったが、最低限の内容は把握した。
要するに、俺達がロボットに乗り、外で暴れてる隙に別の部隊が基地に潜入して、戦ってるいざこざで救出しようっていう作戦らしい。
簡単に言えば陽動作戦だ。
「――なお、この作戦の援軍として第7小隊と第11小隊が参加しています。
この2隊は既に現地近くに到着済みで、基地近くで身を潜めています。
そして、救出用の地上部隊も既に基地内部に潜入しています。
彼らとうまく連携を取ってください」
陽動ってことは簡単だな、ただ単に逃げ回ってればいいだけだし。
これだけのスペシャリストの集まりだし余裕だろう。
「尚、この艦【ヴァルキュリー】は敵のレーダーに引っ掛からないように"モミール基地"より遠方に待機させます。
それに伴い、我々の部隊の半数を残します」
……えっ。
ま、まあ当たり前か、留守中に敵に襲われたら元も子もないし。
「作戦に参加する部隊員はヴィーナ大佐、ロイダ少尉、トゥーリー上等兵、ミナミカゼ伍長……以上4名で行います」
あー、やっぱり選ばれたか……。
「残りの隊員はこの艦で待機となります。
それでは、作戦開始時間までに各持ち場に待機していてください」
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