―初仕事―

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……勿論、多少の不安はある。 だけど、それは気合いで紛らわすしかないな。 《みんな、乗り込んだ?》 唐突にコックピット内の通信機から隊長の声が響く。 隊長が各隊員の点呼を取り終え、作戦内容の再確認をする。 《いい?今回の私達の目的は占領された基地から捕虜を救助するのに潜入した地上部隊を援護するのよ。私とロイダ少尉、トゥーリー上等兵、ミナミカゼ伍長は前線で敵ガイアウェポン部隊の陽動を、残りは後衛でこの艦の防衛をしてもらうわ》 《了解》といういろんな声がコックピットのあちこちから聞こえた。 勿論、俺は言ってないがな。 《……約一名の声が聞こえなかったけど、みんな、出撃するよ!》 うへぇ、バレてましたか。 まず最初に隊長機がクレーンに連れられどっかに移動した。 ……そういえば、戦艦から発進するの初めてなんだよなぁ……。 一応マニュアルのようなものは見たが、実際不安だ。 しかし、次々と発艦していく味方の機体。 あっという間に自分の番に回ってしまった。 こんな時にボケ女神いれば、色々アドバイスしてくれるんだがな……、これだけ呼んでも気配ないし、期待はできないな。
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