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俺の前に出たハインドだって行けたんだ、なんとかなるか。
ぐらっ、と不意に揺れた所を見ると、例のクレーンで機体が持ち上がったようだ。
そしてそのままどこかへ運び込まれ、脚部と床が連結したような音が鳴り、準備完了のようだ。
コックピットの画面にこの艦のオペレーターの女性の顔が映し出される。
《システム、オールグリーン。カタパルト装着、発艦準備完了……、発艦タイミングをそちらに譲渡します》
こっちに任されるのか。
まあ、不意討ち気味で発進しても困るがな。
「リョウ・ミナミカゼ、ヤマ――【クロノス】行きます!」
《――健闘を祈ります》
そこでオペレーターの女性との通信が終わり、機体を加速させ、いつも以上に激しい重力を受けながらも、無事、戦艦から吐き出すことに成功させた。
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