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待ち合わせ場所に行ってみると、リンダの横には、男性が立っていました。
彼女の言うお友達というのは、NEW ZEALAND人のブレイムだったのです。
男嫌いの私でしたが、それほど彼に対して嫌な思いはしませんでした。
それどころか、混み合う中を進まなければいけない時、逸れないように彼は私の手を引いてくれました。
リンダはそれを知ってか知らずか、私と彼を二人っきりにしてしまったのです。
たわいのない会話をしながら、私と彼はフェスティバルを楽しんでいました。
辺りが暗くなる頃には、ステージ上で、中国人の方達が、ショーをやっていました。
人混みで、ステージが見えない私を気遣い、彼はカメラを使って、その映像を私に見せてくれました。
そして彼は、フィナーレの花火が上がり始め、肌寒く感じていた私をそっと抱き寄せて、温めてくれていました。
その日の出来事は、全て幻のようで、私は彼に恋をしていたようでした。
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