第1章

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えぐり魔事件や、幸福潰しの時にも色々と助けてもらっている。 「柔沢くんが来れば雨だってついてくるんだし。それにほら!4Pだよ、4P。嬉しいでしょ」 「嬉しくない」 「あ、それともあたしと二人きりの方が良かった?」 ジュウは、天使の笑顔で可愛く首を傾げる雪姫を軽く睨んでいたが、 「わかった。行けばいいんだろ、行けば」 「やった!」 周りの目も気にせず飛び跳ねる雪姫を見ながら、ジュウは思う。昔の自分と比べて、今の自分は変わったのだと。昔の自分なら女の子の誘われて遊園地に行くなどあり得ない。 しかし同時に、ジュウには自分のどこがどう変わったのか解らない。それは、解らないのか、解ろうとしていないだけなのか。ジュウ自身にもはっきりとしない。
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