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あの後俺はどうなったのかはっきり覚えていない。
でも、起きた時に側にいたのはハワードではなく、副総隊長を勤めるエリアさんがいた。
「ノエル君起きましたか?気分は大丈夫ですか?」
「はい。」
「それなら安心しました。総隊長がお呼びです。総隊長室までついて来て下さい。」
「わかりました。」
俺はベッドから起き上がり、医療室を後にした。
総隊長室まで歩いている間、何となくなにか嫌なことが起こるような気がした。
そんなことを考えていると、いつのまにか俺達は総隊長室の扉の前にいた。
「ノエル君を連れてきました。」
「入れ。」
手の甲でドアを2回叩いてからそう言ったエリアさんに、部屋の中からハワードの威厳を感じられる声が響くと、エリアさんはドアの取っ手に手をつけた。
「失礼します。」
「ご苦労だったな、エリア。」
「このくらい大丈夫です。」
エリアさんは、言いながら会釈を動きに加えた。
「急に呼び出してごめんな、ノエル。」
「いや、別に。」
「今日呼び出したのは、お前に話したいことがあるからだ。」
キッと真剣な表情にかわるハワード。
「単刀直入に言う。ノエル、お前POWからぬけろ。」
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