『最強』から『最弱』に

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  「総隊長!!!」     さすがにハワードが言い過ぎだと思ったのか、エリアさんが止めようとする。     「エリアは黙ってろ!!」     ハワードがすごい勢いで怒鳴る。そのハワードに圧倒され、エリアさんは黙り込んだ。     「血が怖くて戦えません?甘ったれたことを言うんじゃねーよ。」   ハワードは、俺だけを睨むようにして厳しい眼差しで見ながら言った。 「……………。」     その目線に怯えて何も言えないわけじゃない。 ただ言い返す言葉が見当たらないだけだ。 「最強と言われ、世界から期待されているのに、戦ったら血が怖くなってしまいました? 笑わせるなっ!!!」     ハワードの怒声が部屋いっぱいに響いた。 部屋から漏れてるかもしれないんじゃないか?と思うほどだ。     「好きで怖くなったんじゃねぇよ!!!」     今まで怒鳴りちらかしながら好き放題言われ続けてたが、もう我慢の限界だ。       「そんなことはわかってる!」     「じゃあ、なんで『POWからぬけろ』だなんて言うんだよ!」         俺は必死に言った。         「さっきも言っただろ……。邪魔なんだよ、迷惑なんだよ。この場所に………弱者などいらない。」       ハワードはさっきまでの怒声とは違い、冷たく冷静な声で俺に言い放った。       この瞬間、俺の怒りは頂点に上りつめ、限界点を越えた。 俺の中で、何かがはずれた気がした。
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